屋上の家

作品紹介

建物が建つのは、面積60㎡たらず、法条件も厳しい小さな敷地です。
ここに家の内外が緩やかにつながる伸びやかな住宅をつくりたいと考えました。
建物は、地下1階、地上2階、屋上の4層からなります。
法条件の厳しい街区では、建物サイズは多くの場合法律で規定され、同じような高さの建物が建ち並びます。そこで、屋上は眺望や風通しのよい魅力的な空間となるわけです。この住宅の屋上からは、公園の緑や花火大会、はるか遠方の景色まで見渡すことができ、季節の移ろいや自然を感じることができます。
2階リビングには大きな両開きの窓を設けました。窓を開けると、家の内外がつながる心地のよい空間となります。屋上へは外階段で直接つながるので、頭上にも地面があるような不思議な安心感が得られます。
地盤面に近い1階や地下では、いつもなんとなく地面や街を感じます。床全面が土間で住宅内外の中間的な雰囲気の1階、ドライエリアから外部を感じる地下は、使い方を限定せず暮らしの変化を柔軟に受け止めるおおらかな場です。
それぞれの場所がそれぞれの振舞いを担うことで、家と街、中と外が無理なくつながる住宅になると考えました。

作品データ

所在地: 東京都 世田谷区

土地面積: 59.92㎡

延床面積: 70.38㎡

土地の形状: 狭小地

施工会社: 株式会社 匠陽

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