梶山の家

作品紹介

横浜市郊外の丘陵地に建つ住宅です。
北側には緑地の良好な視界が広がるものの、3m程高い南側隣地には大きな住宅が建っており、充分な採光が期待できませんでした。しかしながら、その高低差を解消する大谷石の擁壁とそれを覆うツタが美しかった為、この場所を占めて生活する事の意義を「北側の緑地と南側の大谷石及びツタを繋ぐ、緑の軸を明らかにする事」に感じ、設計の主眼の一つと考えました。
全体の架構は矩形のスペースと、不整形な残余のスペースに大別され、矩形のスペースに窓外の景色を取込む事で、緑の南北軸を明らかにしています。その上で南側からの採光の不足を補う為に、透光不透視の開口を東西に設け、光環境としては、時間の推移を感じる東西軸と変化の少ない南北軸とを対比的に経験する場としました。
プランの中央部に内包させた屋上を備える望楼は、その存在が空と家の全体像を時おり意識させる契機となるように、望楼を支える幅600mmの壁を他と異なる仕上(ステイン系塗装で木目を残して白く染色)としています。
本住宅は、2006年に第51回神奈川建築コンクール住宅部門で「優秀賞」を受賞しました。

建築前の土地

作品データ

所在地: 神奈川県 横浜市

土地面積: 127.37㎡

延床面積: 83.62㎡

土地の形状: 平地

建物価格: 2000~2999万円

施工会社: 大同工業 株式会社

作品集

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