プロの住宅レシピ 愛着が湧く家のシンボル 扉兼エクステンションテーブル

Lenz Design
岡﨑 絢・金沢 将
塗料 棚受け金具

一見、壁のようにも見えるが、厚みのある造作の扉(建具)。エクステンションテーブルの機能も備える。下半分に畳まれたテーブル天板部分も見える。

玄関方向から建具側を臨む

エクステンションテーブルを立ち上げている状態(水色部分)

塗装オイル

こちらは水色のエクステンションテーブルはたたんだ状態

建具の丸いフレーム越しに見る仕事場、玄関方向

扉は、重要な部分でありながら愛着を持たれることがあまりないパーツだと思いました。開けるか、閉めるかの役割しかないというのも理由の一つかもしれません。
そこで『house AO』ではオリジナルの建具を作成し、折り畳み式のエクステンションテーブルとしての役割も与えて、シンボリックな存在にしようと考えました。
写真1枚目のようにこの建具はかなり厚みがあります。リノベーション前は襖4枚が嵌まっていた枠の溝を削って、分厚い一枚の建具が入るようにしました。その厚みの中に、テーブル天板を収めています。建具の下半分の折り畳み部分を持ち上げて、棚受け金具で固定すれば建具から立ち上がるテーブルに早変わりです。普段使っているテーブルと組み合わせて来客時にも広々使えます。(写真3)
一見壁にも見える建具ですが、ストッパー付きでちゃんと動かせます。将来、家族の人数変化や、2部屋をより連続して使いたい際に対応が可能な状態にしました。
上部にくり抜いた丸窓が、空間だけでなく、元々の和の要素とプラスされたの洋の要素をつないでくれ、この家の象徴になっています。

PHOTO: 森田大貴 Lenz Design

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採用されている製品

Lenz Design
岡﨑 絢・金沢 将
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:ソフトチョーク

『house AO』の壁・階段・筋かい・テーブル・建具を自分たちで塗装するのにヘイムズペイントのソフトチョークを使用しました。ぽってりした重めのテクスチャでのびはよくないので、やや扱いは難しかったですが、その分しっかりしたきれいな仕上がりになりました。他にはない色や質感で満足しています。
採用製品
TANNER/DIY・収納シリーズ
TANNER / 株式会社田邊金属工業所
Lenz Design
岡﨑 絢・金沢 将
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:ジャンボ(折りたたみ式棚受け金具)

『house AO』の扉兼エクステンションテーブルを造作する際に使用しました。まず、建具と一体化したフラップ式のテーブルをつくるという構想があり、それが実現できる金具を探しました。耐荷重やデザインなど条件に合うものをかなり探して見つけたのが「ジャンボ600mm」でした。長さがあって頑丈で、色も白黒2色で見せることを前提としたデザインです。私たちは採用しました。そしてなんといっても耐荷重が100㎏ということで、様々な製品を比較して「ジャンボ」が優勝しました(笑)。『house AO』においてシンボリックな存在である建具兼エクステンションテーブルを支えてくれています。
採用製品
Lenz Design
岡﨑 絢・金沢 将
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:LOHAS OIL

『house AO』の床、障子(改造したもの)の塗装に室内用木部オイルのLOHAS OILを採用しました。52色+αのカラーバリエーションがあり、使ってみたいと思っていました。(前職場で一度使用したことあり。)国内のメーカーで自然オイルということで安心して使えますし、床もさらさらして足ざわり良く仕上がりました。色により、乾燥の速度などが少し違うようで、手際よく塗らないと難しいものもありましたが、それを考えてもとても魅力的な製品だと思います。価格も高くなく、手に入れやすさ、塗り直しのしやすさなどの点でDIYをされる方にもおすすめできます。
採用製品
Lenz Design
岡﨑 絢・金沢 将

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