プロの住宅レシピ 面積以上の役割を 変幻自在の土間空間

池田久司建築設計事務所
池田久司
床仕上げ材

明るい外の光の入る土間空間。

土間の壁に設置した鏡の奥はシューズクローゼットになっていて、空間を広く見せる役割と収納力を備えている。

玄関であり、子供部屋の延長でもある。階段には上着などのちょい掛けができるパイプも備えている。

ただの通路ではなく、居場所としてすごしやすい空間。

もう一つの外。屋上のテラスを臨む。

『石橋のY邸』は敷地の条件上、駐車場を設けると庭をとるのは難しい環境でした。しかし、家の中に自分たち専用の「外」があるのは生活が豊かになる重要なポイントです。それを叶えるために設計したのが、屋上のテラスと様々な役割を併せ持つ広々とした土間です。
一般的に玄関と廊下は閉鎖的な移動のための空間になりがちです。ここでは、たたきと廊下という当たり前とされている玄関の形ではなく、廊下のない広い土間空間を設けました。
明るい光がさしこみ、引き戸を開放するとフローリングの子供部屋と一体化して、室内でも外を感じながら過ごすことができます。土間と子供部屋の段差は、土間を通路ではなく居場所として使えるように腰掛けやすい高さにしました。段差の部分には引き出し収納も仕込んでいます。
土間空間は屋内ですが、床がフローリングではなくモルタル仕上げなので、キャンプ用品の手入れなど外のようなラフな使い方も可能です。
今は外とつながる場ですが、将来的に個室が必要になった際には、子ども部屋の引き戸を固定壁に変更して対応することも可能です。

PHOTO:髙橋 菜生

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