プロの住宅レシピ 住む人の生活を呼びさます 直立しない壁

一級建築士事務所 GLA
高野現太​

意思を持っているかのように動きのある壁面。

せり出した壁面の内側の空間(左写真) 隙間から足を下ろし、腰掛けてデスクのように本を読むこともできる。

外まで視線が抜けて、実際の面積を越えて空間がひろがっていく。

照明

出窓のようにせりだした別の壁面。顔をのぞかせて1階と2階でコミュニケーションもとれる。

タイル

2階の目線。動きのある壁が空間にリズムを生み出す。

住宅をつくるときに、当たり前のように通り過ぎているものをあらためて見直すことで空間の質が変わり、それに応じて住む人の生活が豊かに呼びさまされていくことがあると思います。
建築家として家をつくる上でそういったことを大切にしたいと思い、考えていく中で、壁は必ずしも直立している必要もないだろうと思い『森の素形』の壁面が生まれました。
壁が意思を持っているかのように部分的に変形してせりだし、窓のように開口部を持ったり、出窓のようにスペースを持って、外や吹き抜けの空間へとつながります。これにより2階の1.7m幅の細長い狭いスペースが、実際の面積の範囲を逸脱して広がるような感覚になり、開放的で用途も限定されない空間になります。また、1階と2階が分断された空間ではなくなり、2階の壁に開けた隙間に腰掛けたり、顔をだして呼びかけたりすることで新たなコミュニケーションの形が生まれます。
空間の形が生み出す新たな生活の形というものもあると思い、家族構成などを見ながらこのような家の中の仕掛けをよく提案しています。

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