浦和の家

作品紹介

30年前に量産して作られたマンション1室のリノベーション。30代の感性豊かなご夫婦と小さなお子様が住まわれます。

 

既存の間取りをクライアントに合せた特別な住まいに刷新しつつ、建物に取り込まれる光や風、躯体の質感などのポテンシャルを最大限活かすことを主題に計画させていただきました。

 

限られた窓からの光を最大限室内に取り込むために、南側の窓に面した2部屋を1室のLDKとし、新設される壁仕上げの大部分を白い左官仕上げとしました。さらに、LDKから玄関までの風の通り道を丁寧にデザインすることで、家中に自然の光と風が行き渡るよう設計しました。白い左官壁は既存躯体のコンクリートの質感を美しく引き立てる役割も担っています。そこに既存躯体の時代背景に呼応するように選定された「温かみのある木材」「アンティークレンガをスライスして作られたレンガタイル」「骨董品をリデザインして制作した家具、照明器具」が合わさり、過去と現代の調和が取れる空間に仕立てました。

 

これから過ごす時間の中で、徐々に変化していく壁や木の色を楽しみながら、家そのものに愛着を感じながら暮らしていただければと願っております。

 

photo:中村絵写真事務所

作品データ

所在地: 埼玉県

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