勝間田の家

作品紹介

 この住宅は岡山県北部の小さな町に計画された、会社経営に携わる若いご夫婦と娘さんの3人家族の住まいである。施主はコンクリート打ち放しの外壁と「階段」のある家を希望された。

 この住まいの計画は、敷地環境の解き方がその特徴となっている。敷地の南側正面に町のゴミステーションがある。ゴミ捨てに集まる人の視線、ゴミ収集車の騒音等、前面道路の喧騒に対し、「内部化したテラス」をバッファゾーンとしてその緩和を試みている。

 南面の壁はそのテラスを内包しながらランダムに張出して、道路からの視線や騒音を遮る。グリッド毎に東西にできる「壁の隙間」と「スリット壁」は、テラスの閉塞感を消し、包まれた解放感をもたらしている。「内部化したテラス」は日本民家の「縁側」の延長線上にあるが、そのプライバシーのレベルは数段上がっている。それは、現代の地域コミュニティーと個人のプライバシーの関係が反映された結果となった。

作品データ

所在地: 岡山県 勝田郡勝央町

土地面積: 1112㎡

延床面積: 276㎡

土地の形状: 平地

作品集

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