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raumus

福岡を拠点に土地、物件探しから企画、設計、家具製作、空間を作るプロセスまで空間に関わる
様々なことをデザインし、自由で新しい、未来の空間のかたちを提案します。


住所: 福岡県福岡市中央区谷1丁目12−12

URL : https://raumus.jp/

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■ 陶芸家のアトリエを併設した古民家の改修 | 土田の民家

陶芸家と料理家の夫婦、幼い子供たちの4人家族のための住宅。クライアントは新しい生活の拠点とする岡山で、茅葺き屋根の古民家を購入し改修して住むことにした。 敷地周辺には同じく茅葺き屋根の上に金属板を葺き、現代まで住まれている古民家が数軒点在している。

元々は農家の為の住まいとして作られたこの住宅は、数度の増築や改修によって少し窮屈な印象の空間になっていた。そこでこの地域の民家の持つおおらかな雰囲気を取り戻し、民家の在り方を継承した上で、現代的なライフスタイルに合うように大きく間取りを変更し、古い、新しいという枠組みを超えて、現代における民家の形をこの家族を支える生活の器として蘇らせたいと考えた。

 

夫婦は仕事上の来客が多く、日々の生活と仕事が連続した暮らしをしていた。 陶芸家である夫は、日中はアトリエで制作を行い、作品を直接見にくる来客の対応がある。妻は人を集め、大勢にご飯を振る舞う機会も多い。

そこで制作や来客のスペースである土間・畳間、日中の生活スペースである広間、就寝する寝間の3つのスペースとして再構成した。土間と広間部分は3枚引戸で仕切られているが、その建具を開け放つと50畳ほどの一室空間となる。屋根形状に沿った寄棟形の天井は頂部で4m程あり、非常に大きな空間である。住宅としての機能を超えた、仕事場のようでもあり、地域の集まりの場にもなるような自由で新しい未来の住まいのかたちを考えた。

 

建物竣工時に全てを完成させるのではなく、住みながら考え、その時々で適切な暮らしができることを第一に考えた。子供達が小さいうちには子供部屋は作らず、必要に応じて将来、既存の構造材を利用して簡易に部屋を間仕切れるような構成とした。夫のアトリエを敷地内に併設し、土間部分を子供部屋としても使えるよう想定しており、将来のライフスタイルの変化に対応できる形としている。

 

第25回 ぐっとずっと。エネルギア住宅コンテスト リフォーム住宅部門 最優秀賞
WOODONE 空間デザインアワード2023 優秀賞
グッドデザイン賞 2022

Photo:山内 紀人

■ 連家 | 精米所を改修したリノベーションモデルハウス

連家<れんか>は旧朝倉町の中心地に建つ築70年の精米所を、...

プロの住宅レシピ

プロの住宅レシピ

■ 精米所ならではのスケールを活かす、大胆で繊細な住まい

精米所と倉庫をリノベーションして誕生した住まいは、モデルルームとしても活用されています。かつてのスケール感や素材を生かしながら、暮らしやすく心地よい空間へと再生した住まいです。

もともと建物の構造状態が万全ではなく、耐震性に不安がありました。そこで、既存の柱の内側にもう一本新たに補強柱を立ててつなげることで、現行法規程度の耐震強度を確保しています。新しい梁は古い梁の質感に合わせることで、補強でありながらデザインの要素としても活かしています。さらに、インナーフレームの一部をあえて見せ、補強した柱の一部を真壁として現すことで、空間にアクセントを与えます。

この住まいの中心的な存在は、キッチンとダイニングが一体となった全長4メートルの大きなカウンターです。 キッチン部分の床を1段下げることで、キッチンとダイニングの高さの違いを解消。人造大理石を使った継ぎ目のない美しい仕上がりで、食事の場としてだけでなく、キッチンスタジオのように人が集まったり、打ち合わせにも使えるなど、多用途に活用できるデザインとしました。

約7メートルのスパンを柱なしで支える、倉庫ならではの大きな梁もこの建物の特徴です。このスケール感を活かすために吹き抜けを設け、梁をダイナミックに見せるデザインを採用しました。木材は地元・九州産を中心に用い、床材には幅30cmのフローリングを使用するなど、倉庫のスケールを引き立てる素材選びをしています。
大工や家具職人によって造作した家具は、梁の力強さに負けないよう大ぶりなデザインに。ベンチや棚は座る・収納する・飾ると多用途に対応できます。

倉庫の大胆さを生かしながらも、暮らしに寄り添った工夫を積み重ねた住まいは、リノベーションならではの魅力が詰まっています。

Photo:山内 紀人