作品集
■ ダンスフロアのある家
ご趣味のダンスフロアと、サンクンリビングでくつろぎ、畳スペースでヨガをして過ごしたい・・・この『動』と『静』の2つを混在させながらも喧嘩させずに居心地の良い住まいにする事、それらを35坪という限られた延床の中で実現させる事が最大の要でした。
まずは玄関をダンスなど多目的に使えるようなホールにし、独立した玄関であれば使われない空間になるところを有効利用しています。サンクンリビングはLDKの奥にあり、ほっこりとこもれる居場所に。畳スペースと一体的にソファーを造り付けにし、より伸びやかにくつろげる空間になっています。またリビングのを斜めの壁にする事でダイニングキッチン⇔リビングが自然に流れるように繋がり、家族のつながりを生み出します。
古くからの住宅地で前面道路が4.2mと狭い事で迷われていましたが、様々な土地候補を挙げられ土地選びからご相談頂く中で、敷地の周辺状況と地域的な条件を読み取り、どのような暮らしになるかリアルな視点からアドバイスさせて頂きました。
古い住宅地の暗い印象が懸念事項でしたので、明るく、地域に光が差すようなイメージの住まい、帰ってきたら気持ちが高揚するような雰囲気の建物を目指しました。
市街地の65坪の決して広くはない敷地ですが、狭い前面道路には駐車できないので、住まい手の車2台、来訪時の車も2台駐車できるよう工夫されています。
令和2年度 とやま県産材建築物コンクール優秀賞
とやまの木で家づくりPRチラシ表紙写真
IOCフローリング商品チラシ写真採用
Photo:富田愛子建築設計事務所
プロの住宅レシピ
■ 住まい手とつくる、他にはない「楽しい家」
「他にはない“楽しい家”をつくりたい」というのがお施主様の一番のご要望でした。
ハウスメーカーをいくつも回られたものの、どこかしっくりこない…。そんななか、以前手掛けた住まいの木組みがもつ豪快なスケール感や、吹き抜け空間を気に入ってくださり、一緒に住まいづくりがスタートしました。
2階のLDKのV型のキッチンは、この住まいの特徴のひとつです。
当初は既製品のV型キッチンをご希望されていましたが、住まいの形状に対してもっとゆるやかな角度にすると家族の動線にピタリと合致しため、造作キッチンとしました。デザイン性だけでなく調理の可動域が広がり、子どもの様子も見守りやすくなったと喜ばれています。さらに空間に広がりを感じさせる視覚効果も生み出しています。
住宅ではこのように角度を付ける事が有効に働く場合があります。
たとえば、スタディースペースのカウンターの角を斜めにカットすることで、引っかかりがなくなり人の動きをスムーズにします。また、ダイニングに設けた壁付けのベンチは、省スペース化を図りながら、背もたれとなる壁を斜めにすることで座り心地が向上。窓の外へと視線が抜け家族のお気に入りのスペースに。
斜めのラインは単なるデザインではなく、取り入れることでスムーズな空間の流れや身体的な調和を生み出し、機能性や利便性も高まります。
リビングでは「映画を楽しみたい」というご要望に応え、壁には高千穂シラスの左官材を採用しました。
映像の美しさはもちろん、一般的なクロスでは音が反響してエコーが生じやすいのに対し、この素材は音をほどよく吸収してくれるため、より快適な鑑賞環境をつくることができます。
天井はあえて細かく梁を架けて凹凸をつくることで、吸音・反射のバランスを調整しました。
お施主様にとっての「楽しい住まい」を追求した結果、コミュニケーションの段階から会話が弾み、住まいづくりの過程そのものが楽しいものとなりました。最終的に「本当に毎日の生活が楽しい」という声をいただく住まいが出来上がりました。
Photo:STUDIO DUCK 内山昭一

