長岡京の家

作品紹介

風景を切り取るようなピクチャレスクな窓、窓辺のソファやベンチ、様々な窓を穿つことで空間を透けさせる茶室の窓…。
居場所と窓の関係は世界に多種多様なカタチが存在する。気候や慣習、文化から生まれる内と外の関係は、人が快適に過ごすための数多くの示唆を与えてくれる。
北側の窓から大きな桜の木を望む団地4階のリノベーション。居場所から見える風景と窓の関係を良好にするために重心を低めに設定、窓まわりには風景を鮮明に感じられるように、オイル拭きした濃いめのラワンとしている。北側の窓辺には、同じラワン合板でベンチを設えて、風や光といった外部の恩恵を背中で感じられるようにした。視線の関係について、居場所と窓の視線を対角線上に結ぶことで、窓から抜ける視線が隣棟と直面することなく、より遠くに視線が通るように工夫している。座った時に対角線上にとなりの部屋の窓から遠くの風景へと視線が通り抜けるといった関係性を生み出す。
壁式RC造で仕切られた部屋同士を横断するように壁の仕上げを連続させながら、既存の壁と新設の垂れ壁により「向こう側」と「こちら側」を意識させることで、限られた面積の中に階層性と奥行感を持たせている。

 

Photo : Hohei Sasakura

作品データ

延床面積: 77㎡

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