名城の家

作品紹介

敷地は糸満市名城ビーチ近く、新たに宅地開発された一角であり南側には原野が広がっている。敷地の境界も曖昧な(現に隣地の地主さんからは、しばらく使わないから家庭菜園用の畑にしても良いと言われている)、開放感のある場所に、プライバシーを守りつつも外部を積極的に取り込む住宅を計画した。

 

一言でいえば「アウトドア派」の施主一家。家族で日常的に海で遊んだり、飼っているカメレオンの餌としてバッタや虫を集める元気な子どもたちのために、この場所に存在する居場所の作り方と開き方を模索した。

 

機能的に平屋で納めることからコンクリートブロック造を選択し、個室や水回りを周囲に設けて、囲まれたLDKを中心としたシンプルな構成としている。玄関から伸びる通り土間はLDKと仕切り無くつながり、大きな開口と深い庇によって中と外の両方をつなぐ場所となっている。

 

設計の打合せ中も事務所の内外を走り回る子どもたちの姿を見て、内部の仕上がりも極力ブロックの表情を表すこととし、床もすべて土間コン仕上げとすることを決めた時点で家の方針が固まった。

 

施主も参加して突き固めた琉球石灰岩の版築で造られたキッチンが、家の中心から家族の成長と眼前に広がる地域の自然を見守っている。

作品データ

所在地: 沖縄県 糸満市

土地面積: 315.28㎡

延床面積: 96.21㎡

作品集

物件

■ 腰越の家

のどかな里山風景と神社への参道に囲まれた住宅の建替え計画...
物件

■ 名城の家

敷地は糸満市名城ビーチ近く、新たに宅地開発された一角であ...