クラシックカーとアンティーク家具を愛するご家族のための住まい。
愛車フィアット・チェントをはじめ、2台の車と複数のバイクを収容できるガレージには、木毛セメント板やモルタル仕上げの壁を採用。
イギリスやイタリアのバックヤードビルダーを思わせる趣きを、素材の質感を通じて空間にさりげなく表現しています。
LDK、浴室、ガレージ、テラスは中庭を囲むように配置され、すべての場所が光と風で緩やかにつながる構成に。外壁の一部に採用したポリカーボネート折板は、やわらかな光を室内に届け、開放感とプライバシーを両立させています。
中庭のシンボルツリーは、白い花を咲かせるエゴノキ。日々の暮らしの中で、四季の変化を感じられる穏やかな風景が広がります。
LDKは曲線天井により光をやさしく拡散し、空間に奥行きと落ち着きをもたらします。白を基調にした内装と落ち着いたトーンの床仕上げにより、ヴィンテージの家具や雑貨が自然と調和する背景を整えました。
階段室のトップライトから差し込む光と風は、書斎やロフト、ドライルームにまで行き渡り、家全体に心地よい流れをつくります。ガレージに隣接した洗面室には小扉を設け、整備のあとの手洗いもスムーズに行えるよう配慮しました。
慌ただしい日常の中にも、静かな豊かさと心の余白を感じられる住まいを目指しました。
Photo:三木 夕渚