自宅にステンドグラスを入れることなど考えてもいなかったのですが、経営者の集まりで戸夢窓屋の和田社長とお会いし、テレビ番組へもステンドグラスを提供されていることを伺って興味が湧き、工房兼ショールームを夫婦で訪問したところ、一目ぼれしてしまったのです。赤色一つにしてもガラスを重ねて微妙な色合いを演出するなど、ステンドグラスの奥深い魅力にも触れ、「我が家は窓外にある山を借景にしているので活かしてほしい」とだけ依頼してプランニングをお任せしたところ、素晴らしいサンプルを作って頂き、即決しました。取り付けたのは階段室で、季節や天候によって微妙に変化する光の美しさに日々癒されています。ステンドグラスは断熱性能が高く、それまで家の中でも一番寒暖の差が激しかった階段室が随分と穏やかな空間になったことにも驚きました。ステンドグラスに惚れ込んだ私たちは、その後ランプも戸夢窓屋さんで購入したんですよ。

タイル文化に長い伝統を持つイタリアのブランドであるマラッツィさんは豊富な経験と多彩な知識を持ち、提供するデザインも実に素晴らしい。中でも磁器にプリントされたマイストーン・チェッポディ グレシリーズは、そのプリント精度の高さに驚きます。凹凸に合わせてイタリア特有の石 チェッポディ グレがプリントされているのですが、石の質感が忠実に再現されていて一目見ただけではタイルとは見えず、本物の石となんら変わりません。マラッツィジャパン・スタッフの方々の対応も丁寧かつスムーズな ので、とても安心感があります。

松岡製作所にステンレスの特注加工をお願いすると、加工・溶接・研磨全てに渡ってその精度の高さにいつも驚かされます。技へのこだわりに加えて技の引き出しが多く、新しい提案が次々と出てくるので、建築家としていつも刺激を受けています。松岡製作所は、先代社長に現社長・社長の弟である専務・・・皆が芸術の素養があり、専務の絵画に至ってはプロレベル。そうしたDNAも新しい創造を生む原動力になっているのかも知れませんね。「この人だけは、この会社だけは大切にしたい」そう思わせてくれる「匠」と言われる人や企業が少なくなっています。 松岡製作所は、まさにそうした匠企業ですね。