プロの住宅レシピ リビングを中心に暮らしをデザインする

衞藤 翔平
ポーチを奥へ進むと、住まいの中心となるLDKが広がります。さらに奥へ進むと、寝室や子供部屋といったプライベートな空間へ。動線に沿うようにパーソナルな領域が濃くなる設計です。
この住まいでは、動線をシンプルに整理し、できるだけ廊下をつくらず、LDKを住まいの中心に置くことで、自然と家族が集まる団欒空間をデザインしました。
建物をコの字型にすることで、長方形の敷地に対してLDKを中央に配置することができ、自然な家事動線が作れます。無駄なスペースを省きながらも、暮らしの動きに寄り添うレイアウトとなっています。
庭と建物の間に沿うように設けたウッドデッキは、縁側兼通路として動線になりならが、室内外をなだらかにつないでくれます。
さらに居心地の良いものにするために、床材や天井、建具には足触りの心地よい杉を採用するなど、自然素材で住まい全体を包み込みました。
リビングを暮らしの中心に据え、動線をシンプルに整理することで、暮らしやすさと住み心地のよさを兼ね備えた住まいとなりました。
Photo : 野村 和慎