プロの住宅レシピ 和室リビングで暮らす、低さが生み出す心地よさ

とくら建築設計
松尾 道生

大きな開口をもつ和室リビング。デッキとつながる前面の書斎が外からの視線を遮り、プライバシーが守られる。

格子状の扉には網を張っているため網戸の役割も。

畳の周囲に敷いた板間が視覚的な切り替えとなり、空間を仕切る。

リビングからつながるデッキ。

網戸の代わりにレース障子を採用。風を通し、空間の雰囲気やプライバシーも守る。

住まい全体を低く抑えることで、落ち着きとかわいさをデザインした住まい。
住まいの天井高を2.2メートルに抑えていますが、勾配天井でリズムをつけることで、圧迫感を感じさせません。壁の仕上げは腰壁や折り返し部分などに変化をつけることで、空間が軽快になります。

この住まいでは「横になれるリビングにしたい」というご希望から、和室リビングを採用しました。
畳はフローリングとは違ってソファや椅子に頼らなくても、寝転んだり、座れるので、どこでも居場所になります。子育て中ということもあり、現在は傷や汚れに強い和紙製のものを採用していますが、将来は井草の畳に入れ替えることもできるので、住まい手の変化にも対応できます。

畳からデッキにつながる大開口はすべて戸袋に収まり、室内外がつながる設計で開放的な暮らしが楽しめます。デッキを挟んで設けた書斎が、前面道路からの視線を遮断してくれるのでプライバシーも守られ快適です。前面の建物でリビングが影にならないよう、太陽高度や影の長さなどを計算し、建物の間隔と高さを丁寧に設計しています。

かわいさを感じる落ち着きのある住まいは、快適な暮らしを追求し随所にこだわりや工夫が詰まっています。

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松尾 道生

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