プロの住宅レシピ 障子をもっと自由に!「あったらいいな」から生まれた新しいデザイン

田岡博之建築設計事務所
田岡 博之

「もっと麻やメッシュのようなファブリックを貼っても面白いのでは」というアイデアから誕生

季節や気分に合わせて着せ替えができる障子。

当初、昔ながらの障子を採用する予定でしたが「麻やメッシュのようなファブリックを貼っても面白いのでは」というアイデアから、新しい形の障子が生まれました。
木枠は障子らしい意匠を残しつつ、貼る素材を自由に変えられる仕様に。布や紙を挟み込むように取り付けられるため、気分や季節に合わせて手軽に楽しめます。

「障子は和紙を貼るもの」という固定観念にとらわれず、素材や紙の厚みを変えることで、光の透け感や空間の雰囲気を自在に演出できます。厚めの紙を使えばプライバシー性が高まり、壁のような役割も果たせます。

現在は奥の2枚だけに和紙を貼り、試験的に使用しています。最初から引き戸や障子と決めつけず、「どのくらい仕切るか」という検討からはじめ、可変性を持たせる工夫でそのときの暮らしに応じた仕切り方が可能に。
既存の魅力と新しい工夫が混ざり合うことこそ、リノベーションの面白さだと考えています。
Photo: 太田拓実

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