プロの住宅レシピ 光がめぐるDLK。コンパクトでも奥行きのある暮らし
近藤道太郎
旗竿地という条件の中で、外からの視線をしっかり遮りつつ、室内にどう光を取り込むかを軸に計画された住まい。
1階には窓を設けず、2階の高窓から落ちる光がLDKを中心に家全体へ広がるようにつくられています。閉じた外観からは想像できないほど、明るくのびやかな室内が生まれました。
24坪という限られた面積ですが、DLKを中心に、和室と寝室を吹き抜け越しにつなぐことで、適度に区切られながらも視線の抜けと奥行きが感じられる構成に。空間を細かく仕切らず、必要な場所だけを最小限に囲うことで、家のどこにいても光や気配がやさしく伝わります。
造作のキッチンはグレーと木の落ち着いたトーンでまとめ、アートやインテリアが自然に馴染む穏やかな表情に。プライバシーを守りながら、光と色を丁寧に扱うことで、コンパクトでも豊かな時間が流れるDLKが完成しました。