プロの住宅レシピ 変形地が魅力に!茶の間のような階段の踊り場

中土居宏紀建築研究所
中土居 宏紀

茶の間のような階段の踊り場。スリット窓から壁にすっと差す光が、情緒的で美しい。

踊り場には図書スペースを設置。本を読んだり、ゴロゴロしたりと家族が自然と集まる場所にもなっている。

吹き抜けの階段は上下階の気配をつなぐ大切な場所として機能。

階段を上ると見える踊り場の床面は、光を受けて水面のように見える時間がある。

階段の踊り場は、竹林や桜の木が美しく見える眺望ポイントであり、住まいの特等席。

敷地面積は約78㎡。長方形と鋭角の三角形が組み合わさった台形状の変形地で、周囲には三階建ての住宅が立ち並ぶ環境でした。限られた敷地を最大限に活かした住まいを計画しました。
この敷地の特徴である鋭角三角形の部分は、吹き抜けの階段として計画しました。この吹き抜け階段を起点に上下階で家族の雰囲気が伝わります。

階段に設けた踊り場は、床が耐震の機能を果たしてながらも、単なるただ経由するだけの機能動線にならないよう、床の間のようなデザインを取り入れ「図書コーナー」を設けました。
床にはなぐり仕上げの床材を採用。床の凹凸が光を受け、水面のゆらぎのように見えるのが印象的です。

さらに、竹林や桜の木が美しく見える眺望ポイントでもあることから、この踊り場を住まいの「特等席」と捉え、寝転んだり、家族が集まったりと、自由に使える居場所としても機能します。
3畳というスケールがどこか茶室を思わせ、屋根の架構をそのまま活かした天井のつくりや、スリット窓から壁へと広がる光が、踊り場に情緒をもたらしています。
階段の踊り場が、暮らしを豊かにする家族の居場所へ。 変形地という制約が、住まいの魅力へと変わりました。

Photo :中土居宏紀

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