プロの住宅レシピ 美観と日当たりを兼ね備えた物干しスペース

hm+architects 一級建築士事務所
伊原洋光+伊原みどり

ガラス張りの物干しスペース

外からはガラスの反射もあり洗濯物が少し見えづらくなる

別角度から

帰宅が遅くなったり、急な雨でも安心して干しておける

建物の全体像

『豊橋の住宅』ではウッドデッキの一部にガラス張りの物干しスペースを設けました。これは奥様が必ず欲しいと要望された空間でした。しかし、この設計が決まるまではちょっとした紆余曲折がありました。施主は植物や関連したインテリアのアイテムを扱うお店を経営されています。ご主人は時折ゲストを招いて緑豊かな庭や住宅を紹介したいと考えておられました。その中で庭に面した場所に洗濯物の干し場があるのはあまり望ましくない、というご意見でした。一方奥様は、日当たりのよい物干しスペースは譲れない条件でした。そこで生まれたのが、この生活感が出すぎないガラス張りの物干しスペースです。洗濯物が干してある時もガラスの反射で少し視線が遮られますし、干していないときはサンルームとしていかにもな物干し場ではない佇まいになります。床部分の通風に加え、両側のガラス扉を開ければ風通しも万全ですし、閉めておけばお二人がお仕事などで帰宅が遅くなる時や、外出中の急な雨でも安心です。このようにして美観と日当たりを兼ね備えた物干しスペースが生まれました。また家事動線も洗濯機からこの物干しスペースまで一直線に最短距離で行けるよう設計しています。

PHOTO: 小川重雄

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