プロの住宅レシピ 2世帯を自由に行き来する 猫専用吹き抜け

tai_tai STUDIO
若林秀和

1階の母親の住居から2階の姉妹の住居へとつながる猫専用吹き抜け

写真左側カウンター下、床近くの白い小窓が吹き抜けの猫用出口。カウンターと室内窓の裏側が吹き抜け部分。

猫は吹き抜けの出口から2世帯自由に移動。人は吹き抜けに設けた室内窓から明かりなどの気配だけが伝わる。

猫用吹き抜けの壁の向こうは、上階の姉妹の世帯につながる人用の階段。

ゆったりとしたトイレには猫用トイレも設置

『BOSICA邸』は母親と独立した姉妹の2世帯で4匹の猫を飼っていらっしゃるご家族の家です。
暮らしやすさを考えた時に、母親と姉妹の世帯で生活時間帯も違うため、ある程度空間を切り分け、それぞれの生活圏、プライバシーを確保する必要がありました。一方、猫はよりのびのびと縦横無尽に空間を動き回れる方が快適だと考えました。そこでこの住宅では、2世帯を行き来できる猫専用の通路を確保するという工夫を行いました。
写真1枚目の、猫用ステップは1階の母親の住居から2階の姉妹の住居への吹き抜けに設けました。吹き抜けと言っても、2階部分が開けているのではなく写真2枚目のように室内窓でのみつながる空間です。
しかし猫は2階のカウンター下にある小窓から出入りすることが可能です。これにより猫は両世帯出入り自由、人は室内窓を通った明かりを通してお互いの世帯の気配をうっすらと感じられます。
また、トイレもゆったりとした面積を取り、猫用トイレや通路を設置して、自由に出入りできるようにするなど、猫と人がストレスなく共生できる環境を整えました。

PHOTO:hisashi okamoto

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若林秀和

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