アトリエハコ建築設計事務所
住所: 東京都江東区富岡1-1-18 富岡ビル
TEL : 03-5942-6037
E-mail
:info@hako-arch.com
URL : http://www.hako-arch.com/
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■ 本町の住宅
都心に近い住宅密集地。
戸建住宅やアパートなどが建て込んだ昔ながらの風情が残るなか、間口約4M・面積約13坪の狭小敷地に建つ、木造3階建て住宅。
限られた敷地のなか、意味ある使える生活空間を最大限確保するため、建物全体の大枠を許容建蔽率(60%)の床を3層積んだ180%分のボリュームとして設定した上で、その中で、許容容積率(160%)を超過する分(20%)の床を吹抜にしたり、屋根付きポーチに(外部化)した。最大限確保した延床面積に加え、更に空間の「伸びしろ」と周辺環境との間の「ゆとり」を獲得することを狙った。
見通し・風通しの良い開放的な骨格を得るため、構造上必要とされる耐力壁を重ねたり連続させたりして、見え掛り上の枚数を減らした。また、階段を建物中央に配置し廊下の不要なプランとしたが、
その階段が邪魔な存在とならないように、居室の床が螺旋階段にそのまま連続しスキップする設えとした。
前面道路以外の三方を隣家に囲まれた中、天窓と吹抜をワンセットで活用した。
周囲の建物越しに屋上に降り注いだ自然光は、天窓から建物内に取り込まれ、直下の吹抜けを介して更にその下階へ届けられる。
また、吹抜け部分の7mの天井高さとその直上部の天窓により、重力換気が促される。
以上の空間操作を経て実現された住宅は、天井高さや光の取り入れ方などそれぞれニュアンスの異なる空間と、それらを柔らかくつなぐ「居場所」感を備える階段が、一種独特のバリアフリー感とシークエンスを感じさせるインテリアとなった。
住空間内の行き来が、住まい手の日常生活に一種のリズムのようなものをもたらすことを目指した。
■ 水蓄熱材と床下エアコンでつくる、足元から快適な住空間
一階に親世帯、二階に子世帯が暮らす二世帯住宅。
大きな吹き抜けが上下階をゆるやかにつなぐこの住まいでは、一年を通して心地よく暮らすために、温度のストレスがない住環境をつくることが欠かせません。
天井が高く、ガラス面も大きな住まいですが、一年を通して快適に過ごせるよう、温環境に配慮しています。
開放感のある住まいでは、通常のエアコンでは、暖気が上に逃げてしまい、温かさを保つことが難しい場合が多いです。
そこで、水蓄熱材とエアコンを組み合わせることで、快適な暮らしを可能にしました。
この住まいでは、親世帯・子世帯ともに、イゼナ社のアクアレイヤという「水蓄熱材」を採用しています。
アルミパックに水が入った蓄熱材を床下に敷き詰め、その上に合板を張り、フローリングを施工しています。一般的なエアコンを床(この建物の場合はキッチン下部)に半分埋め込み、エアコン吹き出し口から暖気を直接床下へ送ります。
通常の壁掛けエアコンは上から下へ暖気を送りますが、この仕組みでは床下に暖気を直接供給することにより、床下全体が暖気で満たされ、床下に敷いたアルミパックの水も温められ、足元から温かい空間となります。水は蓄熱性が非常に高く、さらに床下に面するコンクリート基礎も緩く温まるため、冬季はこれを続けることで快適な室内環境が保たれます。
さらに夏は、冷房と組み合わせることで、足元をやさしく冷やす床冷房としても機能し、一年を通して快適な住空間を叶えます。
開放的な住まいでも快適な暮らしができ、大変喜ばれています。
Photo : 澤崎信孝