所在地： 埼玉県 さいたま市
土地面積： 108㎡
延床面積： 105㎡
作品紹介
駅よりほど近く、東面に2.5m接道し10mほど奥まった旗竿地。
旗竿地と聞くと良い印象を持たない方も多いかもしれませんが、敷地環境を活かしきることで「ゆたかな旗竿地」の家の実現を試みました。
通常の道路に大きく接道した道路に比べ、奥まった旗竿地は車や人の騒音や視線から距離を取ることができたり、敷地延長の部分には駐車場を確保することで奥の敷地には一杯に建物を建てることが可能になります。
隣地の建物との圧迫感や近隣の家の窓からの視線を避けながら光を取り込むため、LDKの東面にハイサイド窓により十分な光を内部に取り込み、南面のバルコニー壁面を高くすることでプライバシーにも配慮した計画としました。整形な輪郭の建物は外皮面積を小さくし、シンプルな架構としています。
気密、断熱、耐震にも高い数値を求め、階段の吹き抜けや各居室の回廊動線を通して空気の流れにも配慮しています。
内外装共に濃茶を基調として、室内側からも空間の広がりを感じられるように表裏を一体と考えデザインや素材選定をしました。
玄関は２階のハイサイド窓から光が降り注ぎ、階段壁面には銘木突板（レッドガム）を使用することで縦の吹抜け空間を繋げる役割を持たせています。
限られた敷地環境の中だからこそ生まれる「ゆたかさ」に我々も気づかされたプロジェクトになりました。
Photo : TAGKEN
