古さを活かした百合丘のリノベーション

  • 居間からスキップフロアでつながる食堂を見る。場所を斜めにつなぐことで視線が対角線にのび、奥行きを感じる空間となっている。右側の壁は、ラワンのドイツ下見張りで、既存の壁をそのまま活かしている。

  • 食堂からステップ2段のスキップフロアでつながる居間を見る。既存のキッチンはお料理を集中してやるのには良いけれど、食堂とドアで仕切られていて子育て世代のご家族には閉鎖感が強めだった。壁を抜き、コミュニケーションがとれるように変形カウンターを設けたオープンなキッチンに。カウンターとも形状が合うウッドユウライクカンパニーさんのマッコウテーブルをあわせてご提案した。

  • ラワンで造作したキッチン。壁はサブウェイタイル貼。床は食堂と同じ焼きむらが美しいタイル貼。犬のごはんもここで。

  • 玄関を入って廊下を見る。奥の扉は洗面所へ。以前はお茶室だった右側の2段分あがった場所は、「リーディングヌック」と名付けた本のあるおこもり部屋に。

  • リーディングヌック内部。コーナーはベンチに設えた。

  • 2階の階段をあがったところにある部屋は、壁を抜いて廊下につながるコーナーとして使う趣味の場所に。床はアカシア無垢にオイル塗装。

  • ラワンの質感に白いカウンターが映える洗面所。

作品紹介

今回築40年以上の古家付土地を購入されたご家族は、当初は解体し建て替えの予定だったと言います。
しかし、現地を視察に行き建物を見たことで、その気持ちは一変しました。
長い時間が経過しても廃れることのない住まいの持つ本質、例えばスキップフロアでつながる居間と食堂、
整理された合理的な動線等。
米松下見貼の壁、建具、すり減った段板・・・時間仕上げでしか表現できない質感。
それらをなんとか活かせないかとご相談をいただきました。
とは言え、耐震性、断熱性、前住人とのライフスタイルの違い等、手を入れなければならないことも多々ありましたが、
耐震診断専門の事務所と組むことで、公的助成金を利用した全面改修が実現しました。

作品データ

所在地: 神奈川県 川崎市麻生区

施工会社: 渡邊技建㈱

作品集

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