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障子の組子と紙の貼り方を工夫したデザインです。左右の百年前の障子と違和感無きようにと配慮しました。

書庫には膨大な書物を収蔵する予定なので、天井の柿渋和紙、壁のシラス壁、と調湿性能の高い素材で全体を仕上げました。

築百年の建物の竣工時から有ると云われる精巧な造りの格子戸を再利用。僅かに漏れ入る外光で浮かび上がった輪郭は正にほぼ同じ時期に著された谷崎潤一郎の陰翳礼賛の世界そのものです。

古民家の天井高は基本的に低いのは致し方ないとして、どう圧迫感を出さないかは配慮しました。平面の流動性と天井面からの突起物を出さない照明計画等、配慮しています。

百年前の縦格子の建具を手を加えずに残すこととし美しく見えるよう、柿渋和紙の天井材と間接照明に工夫しました。

玄関土間は天然石の馬踏み太目地、壁は３種粒径の骨材を混ぜた珪藻土左官荒壁仕上げ、天井は既存のままを自然塗料塗り、一部障子カバーを付けて光天井の照明としました。

キッチンは３か所に分かれており、いずれも古民家との調和を重視した造りにしました。