プロの住宅レシピ 自然素材が生む、懐かしさと安心感のある住まい

緒方 幸樹
この住まいの外壁には、杉の下見板張りを採用しています。
使用したのは「荒板」と呼ばれる製材前の粗い板。表面を削っていないぶん塗料がよく浸透し、素材そのものの表情も引き立ちます。
さらに、部分的な取り替えが可能な点も、木の外壁の魅力のひとつです。将来的に腐敗したとしても、必要な箇所だけ交換することができます。数年ほど経てば新旧の木材も自然と馴染んでいきます。
木材の保護には「ウッドロングエコ」と呼ばれる自然由来の塗料を使用。素材の経年変化を受け止め、安心して長く住み続けられる工夫が詰まっています。
昔の小学校のような、どこか懐かしい雰囲気も漂う住まいです。