プロの住宅レシピ 場面をゆるやかに切り替える収納の横ライン
狩野一貴
ダイニングとリビングを緩やかに区分けしている、収納兼仕切り兼カウンターについてのお話です。
『荻布の家』では面積の都合上パントリーの場所を取りませんでした。しかし収納は必要なので、どこに設けるかと考えたときに、リビングとダイニングを区分けする仕切り兼収納として設計することにしました。
収納上のカウンターの高さとキッチンの高さを揃えることで横のラインをきれいに整え、ダイニング部分はそのラインで囲まれた安心感のある空間となりました。
元からリビングとダイニングはつながってはいるものの、場面は切り替わるという緩やかな区分けにしたいと考えていました。調理や食事という活動をするダイニングスペースとゆっくりくつろぐリビングスペースを柔らかく分けることで、それぞれの場所でよりリラックスして過ごせると考えたからです。
仕切りを兼ねた収納はダイニング側を向いていることでキッチンやダイニングで必要な食品、お菓子や薬などを入れてパントリー代わりとしての力を発揮しています。
PHOTO:dot DUCK株式会社 内山昭一